卵子提供の体験談
ロサンゼルスで移植されたTさんの体験談
2014/10/27
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誰でもそうだと思いますが、子供なんて結婚すれば当然のように出来るものだと思っていました。ところが2年経っても授からず、病院へ行き、不妊治療を始めましたが人工授精27回、、、、ダメでした。
その頃、大学病院では体外受精を始めたばかり、先生方も手探り状態で、受精した胚移植も2分割、4分割の物を5~6コ移植するし、
前回は仰向け体勢でダメだったから今回はうつ伏せにしましょうとか、結局4回チャレンジしてダメでした。
そして精神的にも疲れ果ててしまい、自然にまかせることにしました。
もうあきらめていたのですが、やはり、赤ちゃんを見ると悲しかったです。
それから15年後、不妊治療は格段に進歩したと聞き、ずっと心にしまいこんできた気持ちを抑えきれず、40代でチャレンジしましたが、
15回の顕微授精もダメで、本当に経済的にもつらかったです。
とうとう1コも採卵出来なくなり、卵子提供を受けることにしました。
卵子提供について主人はイヤがっていました。「お前との子供だから欲しいんだ」と言ってくれたことは嬉しかったし、私はそんな主人の子供だから欲しいと思い、
私が生むのだから、私の子供だと強い自信(愛して育てあげる)がありました。
ドナーさんが決まってからは忙しく落ち着かず、一人では何も出来ない弱虫な私が一人で渡米し、不安でしたが、胚移植の直後からもう一人じゃない、私には強い仲間が
一緒だという気持ちでずーっとお腹に手を当てて話しかけながら帰国しました。
妊娠判定で着床した時の喜び、そしてエコーで心臓がピコンピコンと動いているのを初めて見た時は、涙が止まりませんでした。
つわりや、切迫流産で入院したり、高齢ということと、子宮筋腫による胎盤剥離の可能性などetc
大変でしたが、帝王切開で無事に元気な赤ちゃんが生まれてくれました。産声を聞いた時は表現できない程の感動で涙があふれ、本当にあきらめないで良かったと思い、
同時にドナーさんに「有難う」と心から感謝の気持ちでいっぱいになりました。
子育ては大変だけど充実した毎日です。私はこの子に会う為に今まで妊娠しなかったのだと思うほど愛おしいです。
毎日が発見でビックリすることも沢山、疲れても笑顔を見るとそんなの吹っ飛びます。
泣かれても、今までの人生でこれ程必要とされたことが有っただろうか?と思いますし、寝顔を見ていると本当に幸せな気持ちになります。
今の私達親子の幸せはIVFセンター、ドナーさんのおかげです。
有難うございました。
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