卵子は老化することは広く知られるようになりました。
この卵子の老化を防ぐ手立ては今のところありません。
卵子を若返らせる方法として、以前から試みられていた研究に、
卵子の核を入れ替えるというものがありました。
今回、アメリカのオバ・サイエンス社による発表は、卵巣から卵子の素になる細胞を取り出し、
そこからミトコンドリアを取り卵子に移植する方法で赤ちゃんが誕生したというものでした。
この方法により、カナダの３４歳の母親は男児を出産したそうです。
ミトコンドリアは細胞に必要なエネルギーを作るのに必要な細胞の中にある小器官の一つです。
近年、ミトコンドリアが健康や老化に非常に密接に関係することが解ってきました。
この方法は卵子の質に問題があったり、老化卵などの妊娠率を上げることが期待されるとしています。
ただ、きちんとしたエビデンスがない状態で、安易にこの方法が取り入れられれば、
安全性や子供への長期的な影響などが懸念され、
慎重な臨床試験が今後も必要だということです。
良い結果により、一般的に広まれば、不妊に悩む方の大きな味方になるかもしれません。

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