日本産婦人科学会は、ミトコンドリア移植の臨床研究をこの度、了承しました。皆さんもお聞きになったことがあるかもしれません。高齢等による老化した卵子の核を、若い卵子に移植し、卵子の若返りを促すという研究がされています。ミトコンドリアは卵子の細胞内小器官で、独自にDNAを持ちます。今回あ妊娠許可された研究は、体外受精や妊娠率の改善のため妊娠を希望する女性から採取したミトコンドリアを卵子に移植する研究です。たとえば、受精卵にミトコンドリアを移植すると、卵子と精子、ミトコンドリアと三人分のDNAを持つ子が生まれる可能性があります。倫理的な問題が浮上することになります。今回の研究では、同一人物から、卵子とミトコンドリアを採取するため、倫理的な問題はないとしています。ミトコンドリアを移植することで、加齢に伴う卵子の老化で下がる妊娠率や受精率の改善を見込んでいます。